ステロイド ハイ
悪性リンパ腫に対する抗がん剤治療のスタンダードはR-CHOPという療法だそうです。
Rは昨日書いたリツキサンのことです。
私の場合はそれにエンドキサン(シクロフォスファミド)とオンコビン(ビンクリスチン)そしてステロイドのプレドロニゾンをくわえたR-COPというのをやってます。
H(アドリアシン)は抜いてもいいから。という先生の判断で。
Hがない分、副作用も軽くなっているらしいです。
エンドキサンは免疫抑制、オンコビンには末梢神経の障害とひどい便秘という副作用があります。末梢神経の障害というのは、手足末端のしびれで、しもやけになったときのようなビリビリ感やら感覚がにぶってしまうという困った症状が出ます。
私の場合、指先がとても大切な頭脳なのでこれには非常にまいってます。
仕事に早く復帰出るように、マッサージやらお灸やらリハビリやらでなんとか改善しようとあがき中。
ステロイドに関してはなぜ、ステロイドを使うのか疑問に思っていたのですが(治療に困ったときにはステロイド。難病にはステロイド)みたいな使い方されてる印象があったので。
調べてみると、ステロイドはリンパ球に対してアポトーシスを起こさせる作用があるので自己免疫疾患や悪性リンパ腫、白血病には効果があるようです。
もちろん大量投与はしますが短期で。というのがお約束です。
入院中ステロイドを大量に飲み始めた夜のことです。
寝る前に「テルマエロマエⅡ」のDVDを見ていたのですが、夢の中で、おすもうさんが飛ぶ飛ぶ!噴き出す温泉と共に・・ぶわ~~~~っと!!!
ぶわっはっは~~!と自分の笑い声で目が覚めた。
可笑しくて目が覚めるって・・。
また寝ると、今度は自分の中のリンパ系がキラキラと体の中を流れているのが見えて、自分は裸でヴィーナスみたいに頭に花のかんむりを載せて気持ちよくブランコに乗りゆれている。という、どう考えても頭がおかしくなった様子の夢をみる。
しかも、目が覚めて夜中にそれを絵に描かなくてはという気がして、おもむろに絵を描き始めるのでした。
翌朝、イケメン君が回診にきて「眠れましたか?」と聞いたので
「いやあ、テルマエロマエの夢みちゃって、可笑しくて、笑って目が覚めました!」
という話をしました。さすがに恥ずかしくて、裸でブランコに乗っていた話はできなかった・・・。(笑)
イケメン君は笑いながら「そりゃ、ステロイドハイですね。気分が高揚してハイになっちゃうんです。眠れなかったら言ってください。お薬だしますから。」
ステロイドハイってあるんだあ~~!恐れながら、初めて聞きましたわ。
いやあ、しかし面白くて、薬飲んで寝ちゃうなんてもったいないっす!
次の夜は寝る前に「かもめ食堂」と「シェフ」を見たもんで、夢の中ではすっかりレストランをやる気になっていて、それも前からやりたかった子供食堂(夕ご飯を一人でたべなくちゃならない子供たちが、子供だけで食べにきてもいい食堂)のリアルな夢をみた。
飛び起きて、具体的な店の見取り図やメニューを書きはじめてしまいました。
こうして、ステロイドハイの間、あたしゃ天才じゃないかと思うくらい、いろんなアイディアが出てくる出てくる。絵も描くし、曲も書くし。なんでもできる!って気になって、めちゃめちゃ元気!
躁状態ってこういうことだったんですね~~!!はあ~~!
流石にステロイドハイも最初よりはだいぶ落ち着いてしまいましたが。
そして、ハイのあとは疲れからステロイドの投薬期間終了とともに静かに欝がやってくるのでした。
ちなみに今はステロイド期です!!!!